パワーハラスメント(パワハラ)によるトラウマ

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パワハラ

近年、パワーハラスメント(パワハラ)によるトラブルは増加しているようです。厚生労働省の統計によると、都道府県労働局などに設置した労働相談窓口で受けた相談の中で「いじめ・嫌がらせ」(パワハラ)の相談割合は増加傾向にあります。
パワハラによるトラウマは、直接「生命の危険を伴う出来事に遭遇するわけではないので、PTSDの診断基準の中のA基準を満たさないことから、PTSDには該当しないことになります。

しかしハラスメントの結果、一時的にせよ出社できないくらいのトラウマ反応が生じて欠勤がつづくと、完全にそれまでの日常性が断ち切られ「このまま出社できないとクビになるかもしれない」「このままいくと経済的に立ち行かなくなってダメになるんじゃないか」と、二次的な不安や否定的な認知が湧いてくる場合もあります。サラリーマンにとっては、出社できないという事態は収入が絶たれ、結果として死が連想されてもおかしなことではない切迫した事態だと思います。

上司の理不尽な暴言を浴びせられる場面を思い出すたびに、怒りの感情とともに「私はダメなやつだ」「私には価値がない」などの否定的な言葉が自分に向かって出てきて苦しめられます。
パワハラの結果、会社を辞めても、辞めた会社の近くに行くことができないなどの回避行動が後遺症として残る方もおられるし、近くを通るたびに吐き気がして苦しくなるなどの身体感覚への侵入症状が残る方もおられます。

EMDR心理療法を行った結果、トラウマ記憶の問題がある程度片付いたときに、「以前の職場に復帰しても、以前のように会社にしがみつくような働き方はしたくない。働き方を見直したい」と言われた方もおられました。

EMDRは、PTSDの診断基準を満たすトラウマにも、診断基準を満たさないトラウマにも、問題解決に向けたお役に立てる方法です。

 

http://www.risorsa-emdr.com

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