持続エクスポージャー療法(PE療法)とEMDR

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持続エクスポージャー療法(PE療法)とEMDRは、どちらもPTSDの治療法としてエビデンスがあるとされています。
PE療法は、あくまでPTSDの診断基準を満たす方で、「死ぬか」または「殺される」と思うくらいの非常に強い鮮烈な恐怖の感情体験を伴うトラウマ体験をお持ちの方に向けて作られた治療法です。なので、過去のいじめ被害やパワハラ被害はPE療法の対象にはなりません。また、非常に激しい身体的暴力被害に遭ったり目撃したりがない限りDV被害もPE療法の対象になりにくいかもしれません。性暴力被害については、恐怖の程度によってPE療法が適応できるかどうかは変わってきます。例えば「電車で痴漢の被害に遭った」という程度では「殺されるか」と思うくらいの恐怖体験は伴いにくいので対象にはなりません。EMDRの方が適応範囲は広いです。このようなことからPE療法は「PTSDの治療法であって、トラウマの治療法ではない」と言われています。PE療法で対応できない方およびトラウマを主訴として来ていただいた方には、EMDRで対応させていただきます。
しかしPE療法は「死ぬか」と思うくらいの非常に強い鮮烈な恐怖の感情体験を伴うトラウマ体験をされて、または目撃されて以来、行動範囲が極端に狭まって困っておられる方の問題解決には効果的かもしれません。PTSDの診断基準を完全に満たす方に適応された場合は、10回から15回のセッションで治してしまえるとされています。
PE療法は、プロトコルの構造がしっかりできているので、一定の研修を受けたセラピストが、脚本に忠実に演じていれば一定の効果が出せます。プロトコルがPTSDを治してくれます。

イメージエクスポージャー時に、クライエントが情動と適切に関わりを保てるよう調整することや、PTSD症状を長引かせている非機能的な思考をクライエントといっしょに検証してクライエントに気づきを促す役割などが、PEのセラピストの重要な見せ場かもしれません。

http://www.risorsa-emdr.com

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